31


小学生の頃、母親がラウンジとその他水商売屋さんを経営してて毎日彼氏と朝帰りしてた。
または夜中に帰って来て朝までセックスしてた。
わたしは自分の部屋があったけど寝室の隣だったから煩くて眠れなくて一階の客間に布団を敷いて眠ってた。でも、客間は寝室の真下で余計うるさいし家が唸ってるみたいで怖かった。古かったし。

母親がセックスしてるのを聞いてなんとなく不快な気持ちになる、みたいなそうゆうのじゃなくて単純にセックスが気色悪くて苦しくて夜が怖くて眠れなかった。
独特の汗とかの臭いとか水音とかがSF映画に出てくるモンスターを100倍気持ち悪くした物みたいに感じられて、嫌な夢をたくさん見た。

このまま眠れなくてずっと起きたまま気持ち悪い音と振動を感じ続けるぐらいなら死にたいって本気で思ったけど、死ななくても出て行けばいいんだと思って母親がセックスしてる間にパジャマのまま外へ出てみたら、真夜中の家の外は思ったより静かで寒くてどうしようもないし行く場所もないから家の駐車場に座り込んでた。
虫がたくさんいたし夜だから暗くて転んで傷が出来たけど家にいるよりずっと楽で、何かするわけでもなくただ座ってただけなのに秘密基地を見つけた気持ちで楽しかった。
とんだメンヘラ小学生だったな…って思うし今より危ない思考回路だったし文字で見るとすごく可哀想で面白い