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夜 おやすみと言い合って布団に入ったあとに

手を繋いで、目を閉じながら少しだけ真面目な話をした。

わたしと彼は思考回路的に似ているところがたくさんあって、似て非なるものだけれど少しだけ境遇も重なるから この恋愛の障害になってしまうものもやっぱり似通ってる。

わたしは、まだ彼に言えてなくて たぶん今後も言えないことがいくつかある。それについては絶対に話すつもりはないのだけど、そんなことは知らない彼は「君は嘘をつかない人だから信用してるよ」と言う。

彼はわたしのなかに隠れてる過去や思想を知った時にもう愛してくれないんだろうな。

自分を大切にできる人だから、少しだけ悲しい顔をしたあとわたしから離れていくのだろうな。

そう思ったら悲しくなって 暗いなか わたしにしかわからない涙が流れた。

彼はわたしと結婚したいと言ってくれるけれど彼はわたしと結婚できないし、わたしは彼と結婚したいけれど わたしは彼と結婚できない。

だからといって 別れることもしないけれど 緩やかに終わりに向かってる恋愛にしては幸せ過ぎるから残酷。

彼の幸せを応援なんてできなくて、ただ子供みたいに「ねえお願い離れて行かないで」としか言えなかった。彼も泣いてた。

彼はわたしが悲しんでいるとすぐに泣いてしまうし、なんだかとても可愛いひとで 絶対に幸せになってほしいな。

その幸せ、は もしかしたらわたしとじゃないかもしれないと思うと 体の奥の方がぎゅっと冷たくなるような感覚になるから わたしはまだ大人じゃないのかな。

諦めなきゃいけないって理解をできるようになってからの方が諦めないことが辛くなってきた。

 

わたしは間違ってるし、もう一生このまま幸せになる権利はないのだけど、せめて彼だけは幸せになってほしいな。

タイムマシンがあるのならば全てをやり直して彼と出会うのにな。

彼は今までがあるから僕と一緒にいられるんだよ、って。当たり前の綺麗事を並べながらわたしを慰めてくれたけど  消したい言えないどうにもならない過去を持ったことのない綺麗なひとの口からあふれる綺麗事は本当に綺麗だった。

彼がわたしのために泣いてくれた事実だけが わたしの救いだけど その救いに殺されそうなのも事実で、あぁきっとこうしてわたしは大嫌いな自分の人生を死ぬまで呪うんだなって。

ゆるやかに終わってゆく関係だなんて言ってごめんね。

ずっと一緒にいようね、はまだ 嘘にはしたくないな。

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‪彼と一緒に湯船に浸かってると、大抵指相撲が始まる。かなりの確率で人差し指とかを使ってハチャメチャな反則勝ちをされる。というか湯船どころかもうお布団です、寝ます、もしやこれから営み…?と言った良いムードになるはずのタイミングでもよく反則指相撲は始まりがち。というか営みます!の直前までふざけがち。

何気ない会話の中でなんとなく口から出る擬音や駄洒落でハモることが多いし、そんな時はお腹が痛くなるほど笑ってしまう。彼はわたしの実家に蔓延してる謎の日本語を完璧にマスターしているので、時々 職場や彼の実家で謎語を発しないか心配。

朝に弱くてお布団の中でぐずるところが可愛いくて、急ぎの予定がない日やわたしが動けばいいだけの用事については放っておけばいいやと甘やかしていたら、最近は昼も夜も構わずいつまでも布団の民となって眠ってるし手を繋ぐか膝枕をしないと眉間にシワを寄せて眠るようになった。迷惑。

彼は基本的に穏やかで、騒がしいわたしをニコニコ見守ってくれるけど たまにわたしよりもおかしな事を言ったりやったりしてる。驚く。

 

わたしは、今まで何度も何度も自傷的な恋愛を繰り返しては、悲劇のヒロインになって可哀想な自分に酔ってた。その時の悪癖が抜けなくてすぐに卑屈になって大事にされないようなことを言ってしまうけれど、彼はそんなわたしの汚くて惨めな感情や思考などお構いなしに真っ直ぐ愛してくれるから、釣られてわたしも少しは真っ直ぐになれてる気がする。

そういえばちょうど、さっき。ピルを飲んだ報告のメッセージに「毎日ちゃんと飲んでくれてありがとう」と返されて泣きそうになってしまった。

今までの彼の人生があって 今までのわたしの人生があったから幸せな現在がある、なんて綺麗事に聞こえる当たり前な事実だけど わたしの今までなんて全部無かったことにして 彼と出会った日に生まれたことになりたかった。悲しかったことをなかったことにしたいというよりも、それの影に隠れて自分の愚かな浅ましい歪んだ感情のせいで彼を傷つけるのが怖い。 彼はわたしに良い影響をくれるけど、わたしはそれを素直に受け止めたり何か素敵なものを返したりできてるのかな これから先できるのかな。

彼とずっと一緒に幸せでいたい、そう思うたびに「それはわたしだけが幸せなのでは?」「もうそんな卑屈なことは考えてはなだめ」「じゃあ彼の幸せって?」「彼からの好意を信じるべき」「目先の好意で奈落の底に引き込むの?」って毎日自問自答をしてしまう自分がいて 我ながら痛くて面倒な女だなと思う。好きって気持ちだけでは生きられないし一緒にも居られないことは良い加減年齢的にも社会的にも理解してるつもりだし、精神論と一般論全てを網羅して彼と2人でいい方向に行きたい、行こう!とは思いつつも まだ具体案が自分の中で固まらなくて 眠れない夜の思考回路を支配する議題だったりする。

強くなりたいな

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生物たるもの 何かを行動するには欲望が絶対に根底にあって、突き詰めれば常に自分のためにしか行動できないからわがままじゃない人なんていないと思う。わたしが彼のためになんだってしたいと思う気持ちも、彼がわたしのために動いてくれることも全ては己の欲だから彼とわたしのわがまま合戦なんだなと思う。そう考えると色々な彼の行動がたまらなく愛しくなる。

わたしは欲張りだから 欲望の全てをわたしに向けてほしい。支配欲とか庇護欲とか もちろん性欲。

感情の動く先にわたしがいてほしい。

だからわがまま言われるのは嬉しいし、嫌われないかなとか させたくないな、って思われるのも嬉しい。彼の思考回路の先にわたしがいる事実が常に幸せ。

彼は自立した大人なので恋愛に脳を支配されたりしないのだろうし、自分を大切にできる人だから基本的生活もちゃんとしてるけど だからこそ、たまに見せるわたしへの気持ちに作用されてる姿が愛おしいと思う。彼との全ての会話を録音してテープに起こす仕事に就きたい…幸せの具現化じゃん…

‪買い出ししてる最中にお菓子コーナーで「グミは一個だけだよ?」って言われて、今まで彼関連で幸せなことたくさんあったけど、その何気ないひとことで急に「なんだかもう今死んでもいいな」っておもった。グミは買わなかったけどアイスは買ってもらった。‬‪

彼は「痩せなくて良いよ太ってないよ、ごはんはちゃんと食べようよ」「でもお菓子は食べすぎちゃダメだよ」「元気でずっと一緒にいようよ」などと声をかけつつわたしを真人間にすべく奮闘してくれるのでわたしも頑張って生活をちゃんとしてるのですが、イカンセン、ラムネとグミばかり食べてしまう。‬自分の生活を疎かにするわたしを痛ましそうに見ながら「心配だよ、ちゃんとしよ?」と言ってくれるけど、彼といると幸せだ…今死んでも悔いはない…の記録更新みたいな思考回路のわたしとは魂のステージが違うなって感心する。わたしも彼と元気でずっと一緒にいたいからラムネとグミは控えてご飯を三食たべてお水をしっかり飲む…しかしながら怒られるのは嬉しい…褒められるのも怒られるのも驚かれるのも喜ばれるのも嬉しい。悲しまれるのは寂しい。

娯楽ではなく生活を共にすると、いつもの平日を暮らしているだけなのに彼を思い出すトリガーが増えてしまって、ひとりでこなす日常生活が、突然寂しく味気ないものに変わってしまう。

広くて布団を巻き取る隣人がいない寝床は快適で、そもそも歯磨きは鏡の自分を黙って見つめながらするもののはずなのに、こんなにも喪失感を感じるのは病的なのかもしれない。彼もそう思ってるのか、はたまた1人は気楽なのかな。 前者ならば素直に嬉しくて、後者でもわたしと違って精神がしっかりしているなあと尊敬する。いつか、この週末が幸せなものじゃなくて毎日の当たり前になることができたら味わえない気持ちなのかもしれない。この寂しさも幸せも彼由来のもの全てを抱きしめて今日も週末を心待ちにして眠りにつくよ。

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あまり熱心にスピリチュアルなことや占いは信じてないつもりだけど、やはり良いことが書いてあれば嬉しいのでインスタントな成功体験を味わいたくて毎朝星座占いを見る。

この前、たまたま占いを見たら恋愛運がすこぶる良くて「複数の素敵な異性からアプローチを受けそう!」と書いてあったんだけどそれを見た彼が「今日はどこにも行っちゃダメだよ!」と言ってきてこの人はどうしてこうも可愛いんだろうか、どうしてくれようか、毛髪が消し飛ぶまで撫でくりまわしてやろうかと思った。毛髪が消し飛ぶまで撫でくりまわしてやろうか。って実際本人に言ってみたら「禿げても愛してくれる…?」と聞かれた。禿げになってもデブになっても息が臭くなってもゾンビになっても愛せる確固たる自信を持っちゃったな。

彼はとても素直で可愛らしい人だし、しっかり格好つけてもくれる男らしさもあって何度でも惚れ直してしまうので常に愛情も恋心も日々更新されている気がする。けれども、所謂 どきどき、トキメキ、のような一過性のジェットコースター的なロマンスだけではなくて 、呼吸を深められるような肩の力が抜けるような安心感もある関係なので気取っていなくてはならない焦りは少ない良いとこどりな恋愛だと思う。

その証拠に彼と眠ると他人と寝具を共有しているとは思えないほど深く眠れるし、箸が転がった程度でもお腹が痛くなるほど笑えるし、何を食べてもこの世のものとは思えないほどすごく美味しく感じる。

生活の質が良くなる?というか。これは脳内麻薬の作用かもしれないけど、恋愛相手に恥ずかしいところを見せたくない心理からくる強めのストレスみたいなものが良い意味でないからすごく自然体でいられて、それがまた2人の関係をよくしている気がする。

彼は2人でいると、よくわたしの真後ろに座って首筋に鼻を寄せ、香水もつけてないのに良い匂いだと言って嬉しそうにする。自分の匂いはわからないので彼の言ってることは理解はできないけれど、髪が少しあたってくすぐったい感覚も背中の温度も息遣いもすごく心地いい。これは多分かなり馬鹿ップルの構図。

ちなみにわたしは彼が何か作業をしているとき、手伝うでもなくただひたすら背中に抱きついて肩甲骨の間あたりに顔を埋めるのがすき。ここぞとばかりに大きく息を吸うと、彼の匂いがする。おそらくとても邪魔なはずだけれどきっと彼も満更でもないし、彼は作業を手伝わせるよりは座敷童よろしく側に佇みながらあーだこーだと喋られる方が好きなんだそうだし。狭い彼の部屋はどこにいても声や物音が筒抜けで少し手を伸ばせばいつでも触れられるから好き。そんな狭い部屋なのにひよこかカルガモなのか、何をするにも彼についてまわるわたしは本当に彼のことがとても好きなんだと思う。

とてつとなく鬱陶しいし煩い自覚があるのでたまに自重しなくては「お前がいると落ち着かないので1人にしてくれ」などと言われかねない…と不安になったりもしたけれど彼は「自分が口下手で話さない方だからちょうど良い」と言ってくれる。彼は口下手でも話さない方でもないような気がするけど、機関銃のように話すわたしを許容して好きだと言ってくれて嬉しい。こうしてまた不安が減って喜びだけが残ったし起承転結をすっ飛ばしてずっと幸せ。

それなりに問題やアクシデントがあったけれど離れる選択肢はなくて。

諦めが悪かったというより諦めることができなかったから 縋り付いてよかったと思う。

最高に格好悪くて面倒でずるいわたしだけど、精一杯素直でいるからこれからも仲良くしてね

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つまらない人生だから、恋愛を最優先させがち。
しかしながら今現在わたしの脳を支配している恋愛は、脳内会議時に議席を獲得している全ての「わたし」が共に居ることを大賛成しているくらい素敵な人なので当社比7割増しの脳内麻薬をドバドバ放出してる。
どこからどう見ても素敵で マトモで 居心地が良くて、なおかつわたしを大切にしてくれていて両思い…と来ているので、わたしはもう一生ガリガリ君の当たりは拝めないし四葉のクローバーも見つけられないし明日、頭上から隕石が降ってきて死ぬ可能性がとんでもなく高いと思う。nasaは早めにわたしの頭上を調べた方がいい。
綺麗な景色とかお散歩とかドライブに興味がなくて 恋愛とは全てにおいてセックスとその前戯と食事くらいしかすることはないんだと思ってたんだけど、彼と綺麗な景色を見ると不思議と景色を素直に綺麗だと思えるし何気ないお散歩でもどこまでだって歩ける。この変化は正直自分でもちょっと気持ち悪いから、本人には言えなかった。
だからそもそも前からお散歩や景色が好き!みたいな態度で楽しんでるけど内心かなり驚いている。
彼は初対面のとき「初めて会った気がしないね」と何度も言っていたし、わたしもそう思った。
3度目のデートのときも「会うのが3回目だとは思えないね」と何度も言っていて、わたしも心からそう思った。
彼はわたしには勿体ないくらい素敵な人だからこんなことを言うのはおこがましいのだけど、多分2人はすごく相性が良い。
日常生活でちょっとしたことでハモる回数が多かったり 何気ない会話の中での以心伝心率とか、 並んで歯磨きしながらする会話の妙な噛み合いがパズルのピースみたいにぴったりで、振り向いてもらえない人への憧れや興味を好意と履き違えていたあの頃のわたしに「好きとか居心地が良いってこういうことだよ」と教えてあげたい。脳内麻薬のトリップ外でも尊敬できる人だからこんな人に愛されているわたしはまだまだ捨てたものではないな、と久々に自己肯定感の高まりも感じてる。
どんなに嫌なことをされても最低でも彼が好き、だとか
彼はわたしがいないと生きていけないから…だとか
そんな不毛な恋愛ばかりをしてきたから、自分の幸せや相手の幸せと生活や気持ちのバランスを取れた平和な恋愛の暖かさをはじめて実感してる。
彼はわたしに「自分のどこを好きなのかわからない、聞いたところ容姿の好みには合致してるけど…」とよく不安そうに話すけれど、彼を構成してる全てが好き。もちろん容姿の好みがドンピシャなことは認めるけど。目が悪いだとか、乾燥肌、すぐ口癖がうつる、歩くときの癖、寝起きの悪さ、甘え方、寝相、お茶の飲み方…彼に関わる全てのことに少女漫画みたいにときめくし輝いてるし花が舞ってる。生理前で理由もなく悲しくなったとき、なぜか彼に嫌われている気がしてネガティブループに入り、このままではイカン!と、彼の好きなところをせっせとリストアップしたら精神が落ち着いたのでわたしはなかなか単純な人間。
というか、わたしこそ彼がわたしのどこを好きなのかイマイチわからないし聞いてる容姿の好みには眼鏡くらいしか当てはまらないのでもう一生メガネは外さない。アロンアルファとセメダインで眼鏡を顔に固定したい。普段の生活において素で生きてるだけで「可愛い」とか「今の君の感じが好き」とたまに言われるけどなんのことかもわからない。しかしかなり気分がいいのでどんどん言われたい。もちろん着飾った時とかお化粧を施した時にちゃんと見て褒めてくれるので、彼は最高だし完璧だし一家に一台置くだけで世界は平和になると思う。世が世なら独占禁止法に引っかかってたと思う。とにかく彼と一緒に過ごす時間はとても幸福で大切で特別であっという間だから、2人でいる時だけは1日が1500時間くらいに伸びたらいいのにな。会えない時間は寂しいけれど、現代だからメッセージツールがあって対面してないときにする他愛もないやりとりも尊いから幸せ。でもやっぱり会えない時間は10倍速くらいになってほしい。ここまで1600文字ほど惚気たけた。まだまだたくさん語りたいこと嬉しかったこと楽しかったこと新鮮だったこと安心したことがあるので、気が向いたらまた書きたいな。ツイッターに書くとアカウント特定されたりしたら恥ずかしいし。

このブログは暗い暗い心の奥のヘドロみたいなものを濾過して濾過して怪文書にして書き殴るものだったけど、こんなに幸せなことを長々書く日が来ると思わなかった。もし当初の目論見通りあなたのもとへたどり着いていたなら、ようやっと胸を撫で下ろしてね。

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検索履歴が自己嫌悪を煽るから風邪が治らなくて

今日も咳だけが残ってる

俺から僕になって私に一人称が変わる、新しいものをうけつけない自分に吐き気がした。結局は懐古厨で思い出にしがみついてるだけなんだって事実を認めたくないのに証拠ばっかりが目の前に転がり込んでくる。一番怖かった忘れられてる事実だけは確認できないからなんとか息ができていて、

その確認のためだけに年に一度だけは少しだけ近寄るのかもしれないね。確認なんてできてないけど擬似的なものでも間に合わせにはなるもので、利用してる自負があるから切り捨てられないんだろうな。

自分についての憶測に思考回路を支配されるとどうして最悪なことを掘り下げてしまうんだろうな…

 

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痛かったことは確かに覚えてるけど、痛がり続けることは難しいものだし。

あんな薄い痕はすぐ消えてなくなってしまって 寂しく思うのは精神的にも物理的にもわたしだけなんだなって思い知らされてる。

こじつけだったとしても、いつもいつもいつもいつもいつもタイミングがよくて本当に嫌になるし 離れられる気配はまるでなくて やっぱりわたしだけが苦しいんだなあ。

 

もはや結びつけるためだけに他者と関わってるのかもしれない

救いを求めるためだけに傷つきにいってるのかもしれない

ものすごく愚かで憐れだ

きっとこのこと知ったら少し喜ぶんだろうなって頭の片隅で辿り着くけどそんなおめでたい脳してるわけでもないから やっぱりとおくのとおくから眺めて終わる

 

液晶越しでもまだ あんまり直視したくなくて重症だなあ